ごあいさつ

わたしたちは、イノベーティブな医薬品、医療機器、医療技術の開発を通じて国民医療水準の向上に貢献していきます。

日本バイオテク協議会
会長 山田 英

日本バイオテク協議会は、2009年7月1日、バイオテク関連企業20社が結集して、任意団体として設立されました。当協議会会員各社は、国民経済や国家財政と深く関わりあいながら、医薬品、医療機器、医療技術など、医療分野のイノベーションに積極的に取り組んでいます。

発足当時、2008年9月リーマンブラザーズの破綻に端を発した未曾有の世界同時不況を背景に、バイオテクの経営環境は一段と厳しさを増しつつあり、一方、政府の経済対策として、未承認薬開発促進とそのための財政支援(厚生労働省)や、産業革新機構を通じた新産業創造のため資金供給(経済産業省)等の施策が打ち出されました。また、中央社会保険医療協議会では、平成22年度薬価改定に向けて薬価制度見直しの議論が活発になされておりました。

そのような時期にこそ、わたしたちは連携して、バイオテク企業の立場から、産業育成や医療政策について、積極的に発信しつつ発言力を高めていく必要があることで意見が一致し、「日本バイオテク協議会」を結成することにいたしました。

当協議会の設立の趣旨は、官民対話を通じてバイオテクの推進を図り、我が国の医療への貢献並びに医療産業及び会員各社の健全な発展に寄与することを目的としています。当協議会の原点は、2007年9月にバイオテク企業有志が集まって始めた私的な情報交換会の「士(サムライ)会」にあります。その会を発展的に解消し、「日本バイオテク協議会」として再発足したものです。

わたしたちバイオテクの使命は、イノベーティブな医薬品、医療機器、医療技術などの開発を通じて国民医療水準の向上に貢献することにあります。そのためには、バイオテク産業を促進させ、国際的に通用するイノベーティブな医薬品や医療機器、医療技術などの開発が求められています。特に、治療法がない疾病分野でのイノベーティブな医薬品や医療機器、医療技術などの開発こそは、国民的納得が得られ社会的貢献に繋がるものと確信しています。しかしながら、そのような分野では治療対象患者が少ない、現行の法制度では対応が困難であるなど、企業経営の観点からは課題も多いですが、わたしたちにとっては、患者救済という理念からも、これらの治療法の創製に果敢に挑戦していくべき課題であり、まさにバイオテクとしてのわたしたちの存在意義がここにあります。

このような状況のなかで、日本においては未だ米国のGENENTECH、AMGENなどのような成功事例がなく、またベンチャーキャピタル等のリスクマネーの積極的投資を促す環境が醸成されていないことなどから、バイオテクにとって研究開発資金の調達は、必ずしも十分な状況ではありません。特にハイリスク・ハイリターンのイノベーティブな治療法や治療薬の開発創製について、バイオテクに対する資金供給システムが出来上がっていないこともあり、わたしたち当事者ならではの経験を通して、新しい仕組みを作っていく必要があると考えています。

当協議会の発足に先駆けて、「士(サムライ)会」では、バイオテクが抱える喫緊の課題について、いくつか提言を行なってまいりました。また、薬価制度の改革についても、わたしたち独自の視点で、当局との協議を重ねながら、新たな提言を取り纏めてまいりました。薬価制度につきましては、平成22年度薬価改定において「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」が試行されましたが、引き続き制度の定着と適切な運用のあり方について、提言をしてまいります。さらには、わたしたちは共同して新薬や未承認薬の開発に取り組むなど、会員各社間の提携により、相互に経営基盤を補い合う等の活動も始まっています。当協議会は、「士(サムライ)会」の活動を承継しつつ、バイオテクのさらなる発展を期する所存ですので、今後とも、みなさまのご理解とご支援をお願い申し上げます。


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